今回はあずきくんの記録、からは脱線してしまいます。本来は自身のBlogに投稿すべきところ、もうしわけありません。あずきくんの写真もございません。あらかじめご容赦ください。
2012年5月21日の朝、日本各地で金環日食が観測できました。
リンク:国立天文台 金環日食特集ページ
事前に日食レンズフィルターも買い求め、日食サングラスは2年前の皆既日食で使用しなかったものをひっぱりだし、万全の態勢をとりました。ところがしばらく油断していると、ある日自分の住む「京都でも北大路以北」のエリアでは「金環」にならない(部分日食止まり)可能性があるという事実に気がつきました。
週間天気からにらめっこしていても、21日朝は微妙な天気予報。果たして当日は晴れるのか、どこなら観測できるのか、といったことに逡巡しつつ、旅行前でお金がない、当日昼から出勤、などの条件も勘案し、最後は気象予報士の資格を持つプロ(弟)にメールでご宣託を立て(つまりは他人頼み)、前日夜に実家である愛知に帰省することに決めました。
すると、何を思ったかあんこさんが「あずきくんも連れて行ったら?」との爆弾発言。それを横で聞いていたあずきくんもとうぜん「行きたいいきたい!」となります。とんだ“ハンデ”を持たされてしまいました。
新幹線をたのしみにしていたあずきくんも、車窓からは何も見えず、すぐに退屈さんになってしまいました。名鉄に乗り換えてもいっしょで、いつもは既に寝ている時間とくれば…、途中の乗換駅直前でこくんとなってしまい、それからは重たいカメラ機材を背負いつつ、あずきくんをだっこして10分近く電車に揺られるハメに。時間にすれば僅かでしたが大粒の汗とともに疲労がどっと出てきてしまいました。最寄り駅まで迎えに来てくれた親父とお袋には感謝です。あずきくんはそのままふとんに入り、わたしも程なく眠ることにしました。
という前置きはともかく。
当日朝、みごとな晴れっぷり。おみごとヘンリーさん(弟)!あずきくんは寝ています。起きたら撮影場所まで来るなり、日食サングラスで庭から見せてあげて、と言い残して近所の見晴らしの良い場所まで出かけました。
セッティングが終わる頃にはすでに太陽は欠け始めています。
左が6:35ごろ、右は7:06ごろに撮影したものです。太陽表面の黒点も捉えています。
ちなみに機材は、
カメラ:OLYMPUS E-M5+リモコン
三脚:Velbon ULTRA LUXi L
レンズ:Panasonic LEICA D Vario Elmar 14-150 f/3.5-5.6 ASPH.
とここまではいつもの機材(というより他にない)に加え、
フィルター:MARUMI DHG ND-100000 77mm+ステップアップリング
という感じ。
カメラのセッティングは、
モード:マニュアル
AF方式:MF
ISO:200
ホワイトバランス:晴天
測光:スポット
デジタルテレコン:ON
絞り:開放(テレ端 f/5.6)
で、あとは刻々と変化する状況に応じてシャッタースピードなどを調整しました。
リアルタイムにTwitterやFacebookにも投稿したかったので、SDカードをEye-FiにしてiPhoneと連携させつつ、Instagramから投稿という手段を用いています。
ところが、あれだけ晴れていた空も、7:15くらいから俄に雲が出始め、金環開始の7:29ちょっと前からみごとに雲の中にお隠れあそばす事態に。一番おいしいところを雲にもってかれたー!とTwitterなどで叫んでおりました。シャッタースピードを遅くしたりと苦労させられましたが、現像してみたら逆におもしろい効果が得られたのかも。
7:31ごろの金環日蝕の模様。現像に際し、露光プラス補正したりホワイトバランスをいじったり、トリミングもしたりといろいろ変えています。おかげで雲のおもしろい模様が浮かび上がりました。
金環の終わり、7:33ごろです。金環のはじめから終わりまで結局ずっと雲の中。
7:40くらいになる頃には、気がつけば雲は跡形もなく。ただの邪魔しいというとんでもない雲野郎でした。
などというエピソードもありつつ。ケンさんのことは正直あまり存じ上げませんが、先日実家の近所の人たちがこぞって京都に観光に来た際、呼び出し食らって御所にてお袋らと合流したところで写真を撮ってくださった方。暫く喋っていてもそのことにお互い気づかず、「あれ、京都に行った時の…?」と時間が経って気がつくしまつ。日食サングラスを持って観測していました。
家に戻ると、あずきくんは起きていましたが、Facebookへの投稿から引用すると、
でした。コメントでも「息子長じてより『オレ、ガキの頃金環日蝕見たことあるんだよね』と言ったら一発殴ってこのお話を聞かせます。」と宣言しました。みなさんもしっかり憶えておきましょう。
ともかく、わたくしは「金環日蝕の撮影」という目的を果たし、おふくろらは「あずきくんに会えた」と喜んでくれ、あずきくんは「つかれたけどマリオカートで遊んで新幹線に乗ることができた」とそれぞれ得るものがあったと言うことで、結果良しといたしましょうか。みなさま、お騒がせをいたしました。