実情
助産士さんにうかがったところでは、胎児の体勢が悪いのか何かに圧迫されていたようで、あんこさんがいきむ度に心拍数が低下して心音が聞こえなくなることがしばしば起こっていました。
そのせいもあってか、陣痛来れどもなかなか胎児が下におりてこず、という状態が続き、このままなら帝王切開もありうると先生に言われました。
ところが陣痛開始から10時間経った18時頃になると情況に進展が見られるようになりました。子宮の開口も大きくなり、陣痛の程度も大きくなってきました。
胎児の心拍数が低下してもそのあとの回復も早いため、通常分娩でもいけるよう続行。助産士さんが常に傍にいてしきりにお腹の中の子を動かしてくれました。
そして20時をまわると頗る大きな陣痛があんこさんを襲うようになり、何回か必死にいきんだ後、ついにその時、2030ちょうどに生まれました。
端から見ているだけでは母子ともに死んでしまうのではと思ってでも何もできない無力さも感じ、ただただ傍観者として無事に事が済んだことを喜ぶ他ありません。