酔いからさめれば
はっきりいって、この休暇中、アルコールは大晦日の小グラスに僅かに注がれたまずいワインだけしか口にしていない。
元来さほど酒好きでもないし、強くもない。まして、飲んでハンドルを握れぬくらいなら、飲まなくてかまわないと考えているので、そのあたり我ら二人はうまく住み分けられている(と勝手に思っている)。
いや、酒の話がしたかったのではなく、この休暇を専ら両家の実家で過ごしていた間、まさに現世からの逃避を実践しており、そこから現居(現世)に引き戻されるや、頭を抱えることになる。
Q(嫁)はともかく、祝(わし)は5日からの出勤なので少しはクッションをおけるのだが、なにより郵便受けをのぞいてみると予想外の事態に。
年賀状である。
なぜだろう。帰省前に書いて投函済みの連中から、同様に年明け前に投函されたであろうタイミングで今届いている枚数があまりに少なく(比率にして僅か25%!)、逆にまったくリストから抜け落ちてしまっていたり、どうしよっかなと選考からたまたま洩れていた「うっかりさん」が逆に膨大にあったり(予定メンバーからの賀状の実に倍!)。特に祖父母宅に出し忘れたのは迂闊だった。(車座さんから賀状をいただきました。ご覧になってないでしょうが、ありがとうございました)
これほどまでに親交薄く、かつ自身も義理薄い人間だったとは!と痛感させられる。
こうして夜中までかかって後始末を必死に行っているなか、夜が更けこの部屋の尋常でない寒さもいや増し、いっそう惨めさが積もる作業なのである。(NHK特集『シルクロード』の石坂浩二ナレーション風に)
当然、「返事も出さない」と宣言している師匠からの賀状は勘定していない。